ちょっと「本読み」になってきた時に読む本 -書評- 実践!多読術
2012/12/15
本を本格的に読み始めて約2年。@hawk_aです。
2年ほど読んでいても、「本読み」を名乗れるようになったのはつい最近のような気がします。
先日、本読み入門者の僕にピッタリの本を読みました。
僕の好きな著者である成毛眞さんの本、「実践!多読術」です。
多読は速読とは非なるもの
タイトルの「多読」を見て、多く読むってことは速読の本なんじゃないの?なんて思われがちかもしれませんが、全く違います。
限られた時間の中で良い本をたくさん読むためには、まず多くの本を手に取ってみなければならない。
p3
と、あるようにいい本を獲得するために多く本を読み、面白いと思ったものを「選択」していくという意味での「多読」です。
同じような読書本として挙げられるのはやはり小飼弾さんの新書がベストでしょう。
小飼本がとにかく10冊を読みきって自分の読書習慣を確立せよ!という読書初心者をも巻き込んだ内容であるのに対して、こちらはそれを確立した後の自立した行動をオススメしているという点では、一歩踏み込んだ読書本と言えそうです。
一歩踏み込んでいるのは本の選び方だけではなくって、厳選ブックガイドで挙げられている本を見ても感じ取れます。
そこには話題の本として書店の入り口に並べられているような本は1冊も見当たりません。そういった意味では、多読というのはある程度「本」そのものを理解してからのお楽しみになるのではないかとも思えてきます。
案外なかった読書家が語る書評
多読に対する考え方も参考になる点は多かったのですが、良い書評を書きたいと思っている僕にとって印象的だったのは成毛さんが語る「書評」です。
第4章では「書評の技術」と題して、成毛さんの書評を行うために必要な心構えや、書評を行う本の選定方法などが書かれています。書評に関するスタイルは違えど、
ともかく書評ブログを書くことはお勧めだ。月に一冊でもきちんと書評すれば、文章もうまくなるし、気持ちが前向きになる。
p108
という一文を見ればものすごい本読みでも結構基本的なところは変わらないんだな。と実感できます。
書評は工芸品。とまで言ってしまう成毛さんの書評スタイルを覗き込めたのはこれ以上ない収穫。
本書でのスタイルは、成毛さんが立ち上げた書評サイトのHONZや成毛さんのブログで肌で感じられます。
さいごに
僕が成毛さんを好きな理由は、やっぱり成毛さんの考え方(=読んでいる本からの教養)がたまらなく爽快だからに違いありません。
本を読んでみたいけれどどうすればいいかわからない、という人は小飼弾さんの新書がベストを体に染み込ませるといいと思います。
そして、本に慣れてきた時に本書を手に取ればワクワクが止まらなくなること間違いなしです。
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