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iPhone、Macと読書が大好き。iPhone・Mac・書評を中心に好きな事を書いていました。今は『ほーくブログ』でブログを書いています。

生きているだけで情報になる「ノマドワーカーという生き方 場所を選ばず雇われないで働く人の戦略と習慣」by 立花岳志さん

      2012/06/08

 

セミナーでもお世話になった、立花岳志さんの著書、「ノマドワーカーという生き方 場所を選ばず雇われないで働く人の戦略と習慣」。

この方はNo Second Lifeという、最大月間160万PVを超えるブログを運営している方で、僕の中でのイメージは「ブロガー」さん。

ずっとサラリーマンをやっていたのですが、現在はフリーで活躍されている方です。

 

立花さんのブログを見る度に「なぜこんなに人を動かす文章を書けるのか」と不思議に思っていて、それを解き明かしたいがために、文章に関する本も読んだりしました。

そんな立花さんが立花さんの生き方についての本を出すと聞いて、買わない理由がない!

ということで、購入して読み終えたため、本の感想を書こうと思います。

 

なぜこんなに人を動かす文章を書けるのか

この本を読む時、一番注目していたのが上にも挙げたとおり「なぜこんなに人を動かす文章を書けるのか」ということでした。

「ノマドワーカーとしての生き方」とタイトルにあるものの、中身は完全に「立花岳志の生き方」になっていて、文章を通して立花さんの生き方が透けて見えるような気がしました。

 

その中でも、5章に僕がずっと探していた立花さんの文章に対する意識に関する記述がありました。

・自分はどんなことを発信したいのか

・自分はどんな人達にその記事を読んでもらいたいのか

・情報発信をした結果、自分はどう変化したいのか

via.P215

 

この中でも、文章を書くにあたって一番大切なのは、「文章を発信し、自分はどう変化したいのか」だそうです。

軸がぶれていると、ブログを書いたとしてもなかなか上手くはいかないとのこと。

 

立花さんはサラリーマン時代、ブログを書くにあたり、「人生を劇的に変化させる」という目標を設定しました。

人生を劇的に変化させるためには、仕事と同等の優先度で取り組まなければならないと考え、毎日仕事をしながら1日3記事を更新していました。

 

加えて、いい加減な記事ではなく、質の高い「情報」を発信してこそ意味があるという想いで情報を発信していたので、かなり普段の生活を見なおさなければ出来ないことです。

実際に、「何を辞めるか」に視点をおいて生活を見直したそうです。

 

そうやって、ブログを書くにあたっての目標をしっかり決め、それに向かって実際に行動したからこそ、質が高く、人の心を動かす文章を書けるようになったのだと思います。

 

地盤(=最初の目標設定)がダメだと、どう組み立てても弱いものが出来上がりますが、地盤がしっかりしていけば、組み立て方1つで、ものすごく完成度の高いものが出来上がる、ということ。

 

立花さんはそこに注目して、地盤をしっかりさせてから「ブログを書く」という組立てを始めました。それが立花さんが人を動かす文章を絶えず発信し続けられる理由だと思います。

 

IMG 4325

 

軸は「自分」ではなく「情報」に。

自分のことを全く知らない人が読みにきた時のことを想像して書くということです。

via.P226

 

僕がブログを始めてから長いことやっていた失敗がこれでした。というか、今でもコントロールしきれてない部分もあります。

iPhoneアプリに関する記事だったら、アプリの特徴や、それを使って何ができるか。ということを人は見に来ます。「自分」から始まるんじゃなくて、「情報」から始まるんです。

 

その情報に加えて実際にアプリを自分が使ってみた感想を入れることで、「読んでよかった」と思ってもらえるようになります。

 

僕がここで失敗していたのは、上に書いたとおり、文章を書くにあたっての目標設定がしっかりしてなくて、軸がぶれているからだと思います。

 

いろいろとブロガーの方と会う機会もありましたが、その人達は自分の軸を持った上で「ブログ論」的なことを話します。

 

なので、ブログを書く意味は1人1人違うはずなのに、それに動かされてしまっていました。

それに気付けただけでも、この本を読んだ意味がありました。

 

さいごに

立花さんはこの本の執筆状況を毎日ブログで公開しながら進めていたので、一緒に本を作っているような感覚になりました。

ブログも本も、小手先一切なしの立花さんの生き方がそのまま出ています。

 

その生き方がとても珍しい生き方なので、ちょっといい方は悪いかもしれませんが、生きていること自体が情報になっています。

だから本という形で出版ができたのだと思うと、やっぱり自分らしく生きたもん勝ちなんだと改めて思いました。

 

ノマドになりたい方もそうでない方も、「自分を生きたい」という根幹の部分は同じはずです。

「自分を生きたい」と思っている方にはとってもオススメの本です。
是非一読を!

 

Chapter1 これがフリーブロガーの一日だ!

Chapter2 ソーシャルとブログによる個人メディアの威力!

Chapter3 社長の座を辞してなった僕の職業は「ブロガー」

Chapter4 フリーブロガーの「デジタル・セルフマネジメント」ノマド&クラウド徹底活用

Chapter5 今日からできる「個人情報発信」のススメ

 

 

 - 書評

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